今年9月から新しく発足する「デジタル庁」
それに伴い、最近テレビやメディアで平井デジタル改革担当大臣の姿をよく目にするようになりました。
ところで…

- デジタル庁って、実際のところ何するところ?
- デジタル庁のデジタルってそもそもなに?
そんな「デジタル庁初心者」の方に向けた解説となります。
- 『ネットで調べたけど、専門用語がありすぎてすぐ閉じた』
- 『とりあえず簡単でいいから分かりやすく教えて』
といった方にはピッタリの内容です♪
ですので、デジタル庁の専門的な情報を求めてる方は、別の記事をご参照ください。
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デジタル庁ってなに?わかりやすく簡単に解説

デジタル庁とは、「世の中をアナログからデジタルに変えていこう」ということで、2021年9月から新しくできる日本の行政機関の一つです。
といっても、世の中にあるものすべてをデジタル化してしまおう!ということではありません。
変えようとしているのは、人と人とを繋げる「仕組み」。
その「仕組み」を変えることで、国民全員がより便利に、そしてより幸せに暮らせる世の中にしていこう、としているわけです。
例えば、最近配られた特別定額給付金。
あれは実は「国民全員に一律でお金を配る」という、日本で初めての試みでした。
でも、いざフタを開けてみると…
- 手続き方法が分からず
- 役所に電話しても繋がらず
- 仕方なく出向いていけば、長蛇の列に待たされ
- 市役所の方も、休む間も無く対応におわれ
- 入金までにさらに1ヶ月近く待たされ…
もう散々でしたね。
本来であれば、日本中がハッピーに包まれるはずの試みが、ただただ国民全員を疲れさせてしまうという、なんとも残念な結果に終わりました。
しかも、給付するためにかかった国のコスト(税金)は、1,500億円というから驚きです。
でも、世の中のデジタル化が進めば、こういった作業も「ものの数分で全て完結する」といわれています。
そんな夢のような未来を実現しようとしているのが、まさにこの「デジタル庁」なんです。
デジタル庁とは、現代のネットや最新のIT技術を駆使して、より日本全体を豊かにし、そして国民をより幸せにしてこう!と頑張っている新組織なんですね。
デジタル庁ができると、なにがどう便利になるの?

では、デジタル庁ができることで、私たちの暮らしはどう変わっていくのか。
そこがみなさんが一番気になることではないでしょうか?
では、デジタル庁が思い描いている「2025年の日本」を少しのぞいてみましょう。
- 給付金 全自動化(プッシュ型給付)
あなたに適合する給付金を、国が勝手に調べてくれて、自動的に口座にお金が振り込まれます。 - 健康保険書がマイナンバーカードになる(2021年10月)
マイナンバーカードがあれば病院で診察してもらえる。 - おくすり手帳をマイナンバーカードで管理
マイナンバーカードで、過去に処方された薬のデータ管理できます。高齢者や、災害に見舞われた場合でも安心です。 - ワクチン接種記録もマイナンバーカードで管理
- 母子手帳もマイナンバーカードで管理
- 各種申請手続きは全てスマホで完結
住民票・婚姻届・結婚届・離婚届など、市役所へ行かなくても手続きが可能になります。 - 運転免許証がマイナンバーカードと一体化(2024年度中)
マイナンバーカードがあれば運転できます。マイナンバーカードが最高位の身分証明書になります。 - 居住地以外での免許証の更新が可能に
免許証の住所変更届が、全国どの地域からでも手続き可能になります。将来的にはオンライン手続きになります。 - 免許更新の講習 すべてオンライン化
免許センターで行われている長時間の安全講習は、すべてオンライン講習となります。 - マイナンバーカード機能をスマホに搭載(2022年度中)
専用アプリをスマホに入れて、個人情報を自身でカスタマイズすることが可能になります。 - 国のすべての手続きが、スマホで60秒以内に完結する
これらはデジタル化された日本の未来の一部になりますが、これだけでもかなり世の中が便利になりそうですよね♪
個人的には、免許更新の手続きオンライン化が激アツです(笑)
デジタル庁はこれらの項目を、2025年までに実現するとしています。
そして同時に、その為に最低限必要なのが「マイナンバーカード」だとも説明しています。
最近、マイナポータルやらマイナポイントだと、やたらメリットをぶら下げてうるさいぐらい呼びかけしていた理由は、その為だったんですね♪
スマホを持ってなかったり、デジタル化が苦手な方(高齢者など)はどうなってしまうの?

デジタル化すると便利なのはわかったけど…
- スマホを持っていない人や、デジタルは苦手という人(特にご高齢の方)はどうなるの?
- デジタル改革についていけない人は、置き去り?
世の中のデジタル化に対して、そんな意見や心配は少なからずあるようです。
それに対して、ANNnewsチャンネル「平井大臣×河野大臣対談」で、こう説明していました。
以下要約引用
全ての人が「スマホでデジタル化に対応できるわけではない」と考えている
デジタル化が進むことで、今まで役所の人間が対応していた時間が空く。それを今度は、そういった方々に「マンツーマン」で対応する時間にさくことができるようになる。
もちろんこれから新しく導入する予定のシステムを使う方には、爆発的に便利になったり、コストが安くなったり、スピードが速くなったりというたくさんのメリットが相当ある。
『それなら使った方が得だな』と感じる方には利用してもらい、ただ強制はできないので、『使い方がわからない』という人のためのケアはちゃんと残していく。
なるほど、デジタル化が進むことで、ITやデジタルが苦手な人たちにとっても、今より便利で住みやすい世の中になる、ということなんですね。
デジタル化することで、個人情報漏洩などのリスクはないの?
最近ニュースでよく目にする「個人情報の流出」問題や、国や大企業が被害にあっている「サイバー攻撃」問題。
こういった情報を目にすると、『日本はデジタル化して本当に大丈夫?』と不安に感じますよね。

- マイナンバーカードを落としたらどうなるの?
- 外部から情報を盗まれたりしないの?
- なりすましとか不正アクセスされたりは?
こうした声に対して、デジタル庁の平井大臣は、以下のように説明しています。
- マイナンバーカードの中には「住所・氏名」といった基本情報しか入っていない
- 重要な情報にアクセスする為には、
①マイナンバーカード(に組み込まれたICチップ)
②認証(顔認証か、4桁暗証番号)
の、2つが揃わないとアクセスできない(見れない) - 不正アクセスすると、自動でロックがかかる
- 重要な個人情報は、別の場所で分散管理されている
- 紛失した際は、連絡で利用停止にできる(24時間365日対応)
いまのところマイナンバーカードは、銀行のキャッシュカードと同じような扱い方で大丈夫そうです。
顔認証がある点では、キャッシュカードよりは多少安全なのかもしれませんね。
しかし…
- スマホでマイナンバーカードを操作するようになれば、セキュリティ面はどうなのか?
- 個人情報を管理している先での不正アクセスに対しては、どういったセキュリティ対策を講じる予定なのか?
などなど、今後世の中のデジタル化が進めば進むほど、そのセキュリティ対策が問われるようになります。
やはり、安心して利用できないとなると、いくら便利なものであっても誰も利用しませんよね。
これからのセキュリティ対策問題が、当面「デジタル庁の最重要課題」になりそうです。
まとめ:デジタル庁ってなに?世の中がどう変わるのかをわかりやすく簡単に解説

さて、今回は「デジタル庁」について解説してきましたが、なんとなくでもデジタル庁の全体像がイメージできましたでしょうか?
デジタル庁のビジョン「2025年の日本」を想像すると、ほんと面白そうな世の中になりそうな気がしてきますよね♪
でも、世界的にみると日本はまだまだ「デジタル後進国」なんですよ。
スイスの国際経営開発研究所(IMD)が発表した「世界のデジタル競争力ランキング2020」で、日本は世界63カ国中27位。
出所:IMD「世界競争力年鑑2020」より当サイトで作成
あまり知られていないんですが、おとなり中国、韓国はもちろん、アジア諸国の中でも日本のデジタル化はずいぶん遅れをとっているんですよね。
確かに一昔前に比べると、世界で日本の企業名をあまり聞かなくなりましたよね。
国家レベルのデジタル化向上とともに、また世界に誇れる日本になってもらいたいものです。
これからのデジタル庁の取り組みに期待していきましょう♪
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