すでに世界3階級制覇王者(ライトフライ級・スーパーフライ級・バンタム級)を成し遂げている井上尚弥選手ですが、今年12月13日にポール・バトラー選手(英)との4団体王者統一戦の後に、また一つ階級をあげ「スーパーバンタム級」への転向を表明しています。
ということで、少し気が早いかもしれませんが気になるのは井上尚弥選手の次のライバル。どんな強敵が待っているのか、一緒にチェックしていきましょう♪
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スーパーバンタム級に階級をあげた井上尚弥の次のライバルは誰だ!
現在バンタム級の井上尚弥チャンピオンですが、まずは2022年12月9日時点でのスーパーバンタム級の各チャンピオンをみていきましょう♪
✅世界スーパーバンタム級王者(2022年12月9日時点)
WBA | WBC | IBF | WBO |
ムロジョン・アフマダリエフ | スティーブン・フルトン | ムロジョン・アフマダリエフ | スティーブン・フルトン |
11-0-0-0 (8KO) | 21-0-0-0 (8KO) | 11-0-0-0 (8KO) | 21-0-0-0 (8KO) |
ウズベキスタン | アメリカ合衆国 | ウズベキスタン | アメリカ合衆国 |
現在、世界スーパーバンタム級王者はムロジョン・アフマダリエフと、スティーブン・フルトンの2名ですね。
一応補足しておくと、世界ボクシングには「WBA・WBC・IBF・WBO」という4つの団体があって、各団体に世界チャンピオンが存在します。つまり、最大で同階級に4人の世界チャンピオンがいるということになります。
ちなみにモンスター井上尚弥選手は、バンタム級で4団体のうちWBA・WBC・IBFの3つの団体を制覇しているという、とんでもないチャンピオンなのです。そして2022年12月13日、最後の一つ「WBO」のチャンピオンベルトを獲って、無敗のままスーパーバンタム級に挑戦するという計画のようですね。
では、話を本題に戻して、今後井上尚弥選手のライバルになるであろう選手をもう少し掘り下げてみていきましょう♪
WBA・IBF世界スーパーバンタム級王者「ムロジョン・アフマダリエフ」
まず1人目のライバルは、WBA・IBFの2団体王者の「ムロジョン・アフマダリエフ」
✅ムロジョン・アフマダリエフと井上尚弥との比較
ムロジョン・アフマダリエフ |
井上 尚弥 |
|
11戦11勝 (8KO) 無敗 |
戦 績 |
23戦 23勝 (20KO) 無敗 |
166cm |
身 長 |
165cm |
173cm |
リーチ |
171 cm |
左 |
利き腕 |
右 |
1994年11月2日(28歳) |
年 齢 |
1993年4月10日(29歳) |
2018年3月10日 |
プロデビュー |
2012年10月2日 |
ウズベキスタン共和国 |
国 籍 |
日 本 |
プロデビューは2018年3月10日と、井上尚弥と比べると5年ほど遅い時期のデビューとなります。とはいえ、アマチュア戦績はなんと300勝もあり、かなりの下積みがあるサウスポーボクサーですね。
プロ転向から2年後の2020年1月30日には、当時WBA・IBFスーパーバンタム級チャンピオンだったダニエル・ローマンを判定(2-1)で下し、WBA・IBFの2つのチャンピオンベルトを同時に獲得。その後、3度の防衛に成功して無敗のまま現在に至ります。
✅ムロジョン・アフマダリエフの戦績
戦 |
日付 |
勝敗 |
時間 |
内容 |
対戦相手 |
1 |
2018年3月10日 |
◯ |
1R |
TKO |
ダビッド・パズ |
2 |
2018年4月21日 |
◯ |
4R |
TKO |
カルロス・スアレス |
3 |
2018年7月14日 |
◯ |
6R |
判定3-0 |
ルイス・モリーナ |
4 |
2018年8月23日 |
◯ |
1R |
KO |
ラモン・コントレラス |
5 |
2018年11月24日 |
◯ |
9R |
TKO |
イサック・ザラテ |
6 |
2019年4月26日 |
◯ |
3R |
KO |
カルロス・カールソン |
7 |
2019年9月13日 |
◯ |
4R |
TKO |
ウィルナー・ソト |
8 |
2020年1月30日 |
◯ |
12R |
判定2-1 |
ダニエル・ローマン |
9 |
2021年4月3日 |
◯ |
5R |
TKO |
岩佐亮佑(セレス) |
10 |
2021年11月19日 |
◯ |
12R |
判定3-0 |
ホセ・ベラスケス |
11 |
2022年6月25日 |
◯ |
12R |
TKO |
ロニー・リオス |
WBC・WBO世界スーパーバンタム級王者「スティーブン・フルトン」
続いて2人目のライバルが、WBC・WBOの世界スーパーバンタム級王者の「スティーブン・フルトン」
✅スティーブン・フルトンと井上尚弥との比較
スティーブン・フルトン |
井上 尚弥 |
|
21戦21勝 (8KO) 無敗 |
戦 績 |
23戦 23勝 (20KO) 無敗 |
169cm |
身 長 |
165cm |
179cm |
リーチ |
171 cm |
右 |
利き腕 |
右 |
1994年7月17日(28 歳) |
年 齢 |
1993年4月10日(29歳) |
2014年10月14日 |
プロデビュー |
2012年10月2日 |
アメリカ合衆国 |
国 籍 |
日 本 |
プロデビューは2014年10月4日と、こちらも井上尚弥と比べ2年ほど遅れてのデビュー。アマチュア戦績は75勝15敗で、右利きの正統派ボクサー。2021年1月23日にWBO、2021年11月27日にWBCの王座を獲得し、無敗のまま現在に至ります。
世界で最も権威あるボクシングの米老舗専門誌「ザ・リング」のPFP(パウンド・フォー・パウンド)で世界1位になったモンスター井上尚弥について聞かれ、「彼は良い選手だ、しかし世界で最高の選手かといえばそうとは思わない」とコメント。かなり意識しているようですねー。
しかし、近々フルトンは階級を一つ上げてフェザー級に転向する予定だとか。逃げたなフルトン(笑)
✅スティーブン・フルトンの戦績
戦 |
日付 |
勝敗 |
時間 |
内容 |
対戦相手 |
1 |
2014年10月14日 |
◯ |
2R |
TKO |
アイザック・バジャー |
2 |
2014年11月20日 |
◯ |
4R |
判定 |
ダーメン・ウッド |
3 |
2014年12月5日 |
◯ |
4R |
判定 |
ベンジャミン・ブルゴス |
4 |
2015 年1月31日 |
◯ |
6R |
判定 |
エリック・ゴティ |
5 |
2015 年4月25日 |
◯ |
3R |
KO |
ジャマール・パラム |
6 |
2015 年6月20日 |
◯ |
3 R |
KO(棄権) |
パブロ・クプル |
7 |
2015年9月19日 |
◯ |
6R |
判定 |
サム・ロドリゲス |
8 |
2015年12月29日 |
◯ |
6R |
判定 |
ジョシュア・グリア・ジュニア |
9 |
2016年4月19日 |
◯ |
4R |
TKO |
アダルベルト・ソリージャ・デルローサ |
10 |
2016年7月2日 |
◯ |
3R |
TKO |
クリスチャン・レンテリア |
11 |
2017年4月4日 |
◯ |
8R |
判定 |
ルイス・サウル・ロサリオ |
12 |
2017年12月8日 |
◯ |
8R |
判定 |
アダム・ロペス |
13 |
2018年6月16日 |
◯ |
9R |
TKO |
イエス・アントニオ・アフマダ |
14 |
2018年9月30日 |
◯ |
8R |
判定 |
ヘルマン・メラズ |
15 |
2019年1月26日 |
◯ |
5R |
TKO |
マーロン・オレア |
16 |
2019年5月11日 |
◯ |
12R |
判定 |
パウルス・アンブンダ |
17 |
2019年8月24日 |
◯ |
6R |
KO |
アイザック・アヴェラー |
18 |
2020年1月25日 |
◯ |
12R |
判定 |
アーノルド・ケガイ |
19 |
2021年1月23日 |
◯ |
12R |
判定 |
アンジェロ・レオ |
20 |
2021年11月27日 |
◯ |
12R |
判定 |
ブランドン・フィゲロア |
21 |
2022年6月4日 |
◯ |
12R |
判定 |
ダニエル・ローマン |
その他の井上尚弥のライバルになるS•バンタム級の強者たち
他にも、元WBA・WBC世界スーパーバンタム級 統一王者でフルトンに敗れたブランドン・フィゲロア、ツイッターで何かと井上尚弥選手を煽り続けていた悪童ルイス・ネリ(2021年5月にフィゲロアに7回KO負けでプロ初黒星を喫した)。
それに、将来的には元K-1ファイターから転向して5連勝中(5KO)の武居由樹(東洋太平洋スーパーバンタム級王者)や、那須川天心(スーパーバンタム級ではないかと噂されている)などとの対戦も見られるかもしれませんね。
特に、ルイス・ネリは現在WBCスーパーバンタム級1位で、もし現WBC王者のフルトンが階級を上げたら次のWBC王者になる可能性も出てきますので、井上尚弥選手との対戦が実現するかもしれませんね♪

井上尚弥はぶっちゃけスーパーバンタム級で通用するのか?
しかし、一つ階級が上がればパワー、スピード、スタミナなどがまったく違う世界になるといわれるボクシング。実際に井上尚弥選手がスーパーバンタム級に上がり、バンタム級と同様のパフォーマンスを見せてくれるのか。
これ以上の昇級はかなりの危険を伴う。
ワールドボクシングニュース(英)
スーパーバンタム級にいっても井上のパワーは変わらない!
米ボクシングジャーナリスト スティーブ・キム氏
もし4団体統一という1つの偉業を成し遂げた後にスーパーバンタム級に上げるとすれば、あらためて言いますが、そこからの階級アップは違ったチャレンジになると思います。
井上尚弥フィジカルトレーナー 高村淳也氏
引用:日刊スポーツ 2021/12/14
スーパーバンタム級、フェザー級でも通用する。
ノニト・ドネア談
引用:スポーツ報知 6/12
まだ話題はポール・バトラーとの4団体統一戦にあって、スーパーバンタムに関する井上尚弥選手の見解は少ないですが、過去に直接2度対戦している元世界5階級王者制覇のノニト・ドネアの言葉にはリアリティがありますよねー。
ちなみに、ご本人もスーパーバンタム級が一番ベストな階級と話していましたよ。
今の状態であればスーパーバンタム級は自分の中でベストな階級になる。タイミング次第ですけど(昇級)一発目で世界タイトルに挑戦したいと思います。スーパーバンタム級の王者2人が統一戦をする流れになるのであれば(井上がバンタム級で)4団体を取り、4団体王者同士が戦う流れが自分の中で理想なのかなと思います。
井上尚弥本人
引用:中日スポーツ 6/27
スーパーバンタム級に転向して一発目でフルトンやアフマダリエフ、ルイス・ネリと当たるのは激アツすぎますねー。個人的には悪童ネリとの対戦カード熱望ですね。モンスター井上の圧倒的勝利でネリを黙らせたいところです(笑)
過去に日本人でスーパーバンタム級のベルトを手にした歴代チャンピオン
では、最後に過去スーパーバンタム級の世界チャンピオンになった日本人を紹介して終わりたいと思います。
✅過去にスーパーバンタム級世界王者になった日本人
WBA王者 |
WBC王者 |
IBF王者 |
WBO王者 |
佐藤 修 |
ロイヤル小林 |
小國 以載 |
|
下田 昭文 |
畑中 清詞 |
岩佐 亮佑 |
|
久保 隼 |
長谷川 穂積 |
|
|
|
西岡 利晃 |
|
|
|
亀田 和毅 |
|
|
※亀田和毅選手は暫定王者
有名なレジェンドばかりですねー。岩佐亮佑選手や亀田和毅選手はまだ現役ボクサーですからね。
すでに35歳で現役を退くと宣言をしているモンスター井上尚弥選手ですが、まずはスーパーバンタム級でチャンピオンに。そしてあわよくばスーパーバンタム級でも4団体統一王者になって、世界ボクシング史にその名が刻まれる唯一無二の伝説をつくってもらいたいものです♪
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