日本だけ?アメリカ・韓国などの諸外国の自転車のヘルメット着用義務はどうなってる?

自転車のヘルメット着用の努力義務化ってなに?かぶらなかったら罰則とかあるの? トレンド

2023年4月1日の道路交通法の一部改正に伴い、自転車のヘルメット着用の努力義務化がスタートします。

自転車のヘルメット着用義務の対象者は「全ての自転車利用者」。これまで13歳未満だったヘルメット着用努力義務は、4月1日より全年齢が対象者と変更になります。

 

道路交通法 第63条の11(令和5年4月1日以降)

【第1項】自転車の運転者は、乗車用ヘルメットをかぶるよう努めなければならない。

【第2項】自転車の運転者は、他人を当該自転車に乗車させるときは、当該他人に乗車用ヘルメットをかぶらせるよう努めなければならない。

【第3項】児童又は幼児を保護する責任のある者は、児童又は幼児が自転車を運転するときは、当該児童又は幼児に乗車用ヘルメットをかぶらせるよう努めなければならない。

引用:警視庁

 

他の国はヘルメット着用義務とかあるの?

 

ということで、今回は自転車のヘルメット着用の努力義務化に伴うさまざまな疑問について分かりやすく解説していきます。

 

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海外での自転車ヘルメット着用に関する法律はどうなっているの?

海外での自転車ヘルメット着用に関する法律はどうなっているの?

自転車のヘルメット着用は日本だけ?海外はどうなってるの?

 

じつは海外ではすでに、アメリカオーストラリアアルゼンチンニュージーランド他、多くの国が自転車のヘルメット着用の義務化を行っています。日本のお隣さんの韓国でも2018年に自転車のヘルメットが義務化されています。

 

■全年齢対象で自転車ヘルメット着用義務が課せられている国々

  • アルゼンチン:2004年から完全義務化
  • オーストラリア:1992年から義務化
  • チリ:2009年から都市部のみ義務化
  • コスタリカ:2012年から義務化
  • カナダ:州によって一部義務化(最高180ドルの罰金)
  • ニュージーランド:1994年1月(最大1,000ドルの罰金)
  • 南アフリカ:2004年義務化(罰金なし)
  • スペイン:一部地域で義務化
  • ドバイ:完全義務化
  • アメリカ:州によって義務化
  • シンガポール:2018年義務化

 

他にも年齢や場所によって細かく決められている国が多くあります。どうやら自転車のヘルメット着用義務は日本だけではないようですね。

 

海外ではヘルメットを被っている人を多く見かけますよね。あれはファッションとかではなく義務だったんですね。

しかしニュージーランドの最大1,000ドルの罰金(日本円に換算すると約80,000円)は痛すぎますねー。

 

 

自転車のヘルメット着用の努力義務化の背景と理由

なんで自転車に乗るのにヘルメットを着用しなければいけなくなったの?

 

警視庁HP「自転車用ヘルメットの着用」によれば、自転車での死亡事故の約7割は頭部へのダメージによるもので、ヘルメットを着用していない場合の亡くなる確率は、着用している場合と比較すると約2.3倍も高くなっているとの報告がされています。

 

平成29年から令和3年までの東京都内における自転車乗用中死者の損傷部位の割合

 

ですから今回警視庁は、これまで13歳未満が対象だった自転車のヘルメット着用の努力義務を、2023年4月1日より自転車を利用するすべての利用者へ拡大したという流れです。

 

 

そもそも努力義務化ってなに?

そもそも”努力義務化”ってなんなの?義務と何が違うの?

 

努力義務化をWikipediaで調べてみると、以下のように説明されています。

努力義務(どりょくぎむ)とは、日本の法制上「〜するよう努めなければならない」などと規定され、努力義務に従わなくても刑事罰や過料等の法的制裁を受けない作為義務・不作為義務のことである。

遵守されるか否かは当事者の任意の協力にのみ左右され、またその達成度も当事者の判断に委ねられる。

 

毎度のこと分かりづらい表現で書かれていますが、要するに「強制はできないけれど自転車に乗るときにはヘルメットをかぶる努力をしてくださいね」ということです。

 

 

自転車のヘルメットをかぶらないとどうなる?罰則とかあるの?

4月1日以降にノーヘルで自転車に乗ったらどうなるの?

 

4月以降にあなたがノーヘル(ヘルメットを被っていない状態)で自転車に乗っていても特に罰則(罰金)を課せられることはありません

 

先ほどお伝えしたように、ヘルメットを着用するかしないかは、あくまでも当事者の任意(判断はお任せ)というスタンスなのです。

 

ただし、ひょっとすると今後罰則ありの義務化に変更となる可能性もあります。

というのも、昭和生まれの方ならご存知かもしれませんが、自動車のシートベルト着用も当時「努力義務化」から始まっているんです。

 

■自動車のシートベルト着用義務化の歴史

  • 1971年6月:自動車のシートベルト着用努力義務化スタート(罰則なし)

  • 1985年9月:高速道路での運転席・助手席でのシートベルト着用を義務化に変更(罰則あり)

  • 1992年11月:一般道での運転席・助手席シートベルト着用を義務化に変更(罰則あり)

  • 2008年6月:後部座席のシートベルト着用を義務化に変更(罰則あり)

 

このように、国民に徐々に自転車のヘルメット着用の必要性を認知させてから義務化へ移行していく可能性は十分に考えられます。

 

 

自転車のヘルメット着用の努力義務化でどう変わる?考えられる問題点

自転車ヘルメット着用の努力義務化で起こり得る身近な問題点

今回の自転車ヘルメット着用に関してもっとも身近な問題になってきそうなのが「ヘルメットの収納場所問題です。

 

例えば、自転車でスーパーに買い物に行った際にヘルメットはどうするのか。そこらじゅうに片手にヘルメットを持った人たちで溢れかえる店内になるのか?

 

もしくは、ヘルメットをかぶったままの姿で買い物をするおばちゃんおじちゃん達であふれかえるカオスな光景になるのか。

 

他にも、毎朝通勤時に駅まで自転車でいってる方は、右手にヘルメットを持ったまま電車に乗るのかとか、考えたらけっこう問題山積みなんですよね。

 

もちろん自分の身を守るためのヘルメット着用なんですが、このあたりが改善しない限り浸透させるのはなかなか難しいのかもしれません。

 

自転車ヘルメット着用義務化を受けての世間の反応・コメント

では最後に、自転車ヘルメット着用努力義務化を受けての世間の反応やコメントをお届けして終わりたいと思います。

 

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