ザリガニが飼育禁止に!? 飼ってはいけない種類や見分け方を解説

ザリガニが飼育禁止に!? 飼ってはいけない種類や見分け方を解説 トレンド
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11月2日に、環境省より特定外来種生物として指定されたザリガニが発表され、以降、指定されたザリガニの飼育・販売が全面禁止されることとなりました。

 

 

ザリガニといえば、子供たちに愛されている、とてもなじみの深い水生生物。
子供たちが嬉しそうに捕まえてきたザリガニ、でも…特定外来種のザリガニだと知らずに飼育していたらどうなる?!

 

 

ということで本記事では、目で見てわかるザリガニの画像なども載せて、飼ってもOKなザリガニと、飼ったらダメなザリガニをわかりやすく解説しています。

しっかり確認して、安心してザリガニ飼育ができるようにしていきましょう♪

 

こういった悩みや疑問が解決!

  • うちで飼ってるザリガニは大丈夫?
  • 子供が川で捕まえてくるザリガニは飼ってもいいの?
  • 飼育禁止なザリガニって、どうやって見分けるの?

 

 

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特定外来生物に指定されているザリガニってどの種類?

特定外来生物に指定されているザリガニってどの種類?

 

まずは、今回「特定外来種生物」に指定されたザリガニ達が、こちらです。

  • ザリガニ科の全種
  • アメリカザリガニ科の全種
  • アジアザリガニ科の全種
  • ミナミザリガニ科の全種

※アメリカザリガニ、ニホンザリガニをのぞく

参考資料:環境庁・特定外来生物の指定対象種について(令和2年 11 月2日指定)

 

 

わかりやすくいうと、二ホンザリガニ」と「アメリカザリガニのザリガニ飼育が禁止になり、全ザリガニの販売が禁止されたということです。

【補足】
ニホンザリガニは絶滅危惧種に指定。乱獲防止のための緊急処置として2023年1月より販売禁止に。

2023年6月よりアメリカザリガニ販売・放流禁止。詳しくはこちら

 

 

ペットショップで売られているザリガニについては(今後、特定外来種を売っていることは基本的にないので)心配ないんですが、子供たちが近所の田んぼや池、川などで捕まえてきたザリガニが、じつは禁止されている特定外来生物のザリガニだった…なんてことがあるかもしれません。

 

ということで次項では、飼っていいザリガニダメなザリガニ見分け方について解説していきます。

 

特定外来生物のザリガニって、どう見分けたらいいの?

まず、現在日本に生息しているザリガニは基本的に3種類のみです。

  1. 二ホンザリガニ
  2. アメリカザリガニ
  3. ウチダザリガニ

 

その辺で捕まえてきたザリガニは、基本的にこの3種類のどれかってことですね。

 

そして、この3種類のザリガニの中で「ウチダザリガニ」だけが、今回の特定外来種生物の指定対象ザリガニになっています。ようするに、飼育禁止(飼ってはいけない)ザリガニです。

 

 

…とすると、この3種類のザリガニを見分けられたら解決。

もっと言えば、「ウチダザリガニ」さえ見分けることが出来れば問題ない、ということですよね。

では、さっそくその「ウチダザリガニ」を含めた3種類のザリガニの特徴や違いを確認していきましょう♪

 

ウチダザリガニの特徴と見分け方

ウチダザリガニの特徴と見分け方

  • 特 徴ハサミの根元が白くなっている
  • 生息地:北海道・福島県・滋賀県・長野県・千葉県・栃木県の湖、川などに生息
  • 大きさ:15~20cm
  • 体の色:暗緑色・緑褐色・まれに青褐色
  • 寿 命:10年

 

ウチダザリガニは、ハサミの根元部分が白くなっていて、サイズも15~20cmと、二ホンザリガニやアメリカザリガニと比べてかなり大きいので見分けが付きやすいと思います。

アメリカザリガニと比べたら、生息地も限られていますし、数はかなり少ないです。

注意点は、小さい頃のザリガニは、ハサミの根元の白い斑点が目立ちにくい点です。

 

アメリカザリガニの特徴と見分け方

アメリカザリガニの特徴と見分け方

  • 特徴①頭部(目と目の間)の先端が鋭角
    特徴②ハサミにトゲがある・ハサミが細くて長い
  • 生息地:東北地方より南の温かい地域の田んぼや用水路など
  • 大きさ:10~15cm
  • 体の色:赤色・赤褐色
  • 寿 命:5年

 

日本で一番メジャーなザリガニですね。

アメリカザリガニは日本のどこにでもいるザリガニなので、子供たちが採ってくるザリガニは、ほとんどがこのザリガニだと思います。

注意点としては、小さい頃は赤色ではないことが多いので、色で判別しないようにしないといけません。

 

二ホンザリガニの特徴と見分け方

 二ホンザリガニの特徴と見分け方(日本固有種)

  • 特徴①頭部(目と目の間)の先端が鈍角
    特徴②ハサミにトゲはない・ハサミが丸っこい
  • 生息地:青森県・岩手県・秋田県・北海道などの冷たくてきれいな水域
  • 大きさ:5~7cm
  • 体の色:茶褐色
  • 寿 命:10年

 

画像では大きく見えますが、日本ザリガニの体長は、ウチダザリガニと比べると1/3の5cmほどしかなく、子供の小指ほどの大きさです。

二ホンザリガニは、北海道と一部の東北でしか確認されていません。

非常にレアなザリガニで、絶滅危惧Ⅱ類にも指定されている在来種ザリガニです。

 

 

アメリカザリガニは、なぜ特定外来生物に指定されなかったの?

ところで、なぜアメリカザリガニは外来種なのに飼育・販売禁止にならなかったのか?

 

ということで、今回はそれらも調べてみました♪

 

アメリカザリガニが飼育・販売禁止にならなかった理由がこちら

  1. 社会的な混乱を避ける為
  2. 飼育個体の大量遺棄を避ける為

  ※環境省発表による

 

正確には、「今回の指定は見送る」という表現をしているので、ひょっとするとアメリカザリガニも、近い将来、特定外来種生物に指定される可能性もあるかもしれませんね。

そうなると、ザリガニを家で飼えなく(観察できなく)なるかもしれませんね。

 

そもそも、なぜ特定外来生物を飼育したり販売してはダメなの?

 

特定外来生物の飼育・販売が禁止された理由はこちらです

  • 水生植物が減るなど生態系への影響
  • ザリガニペスト(アファノマイセス菌)の保有の可能性
  • 白斑病の運搬による日本固有の絶滅危惧種の二ホンザリガニなどへの影響

 

難しく書いてありますが、ようするに外来種ザリガニで一番恐ろしい問題は病原体の媒介だそうです。

病原菌を持った外来種ザリガニが日本にやってくることで、もともと日本にいたザリガニをはじめとする在来種が病気にかかり、さらにそれらが広がり、いろんな生物がどんどん減ってしまっているということですね。

 

さらにいうと、外来種は基本的に生命力が非常に強い生物が多いんですね。

例えば、単為生殖する(メスだけでも繁殖する)ザリガニがいたりキタナイ水質環境でも生息できたり出産卵の数が3~10倍多かったりと、凄まじいわけです。

 

こういった理由から、外来種の多くは「特定外来生物」に指定され、飼育・運搬・販売・譲渡・野外に放つことが規制(禁止)されている、というわけですね。

 

いま飼っているザリガニが特定外来種の場合どうなるの?

仮に、対象になったザリガニをすでに飼育している場合は、指定された期限までに「届け出」を出せば、引き続きそのザリガニの飼育は可能となります。

 

ただし、下記条件に注意です!

  • 繁殖」は禁止
  • 他人に譲渡」は禁止
  • 川に放流」は禁止

 

そして、こちらが申請期限です。

申請期限:2021年5月1日まで
※申請に費用は掛からない

 

詳しくはこちらの環境省公式ウェブサイト「外来ザリガニに関するQ&A」ご確認ください。

外来ザリガニに関するQ&A | 日本の外来種対策 | 外来生物法

 

※重要 アメリカザリガニも販売・放流禁止!【2023年6月から】

※上記画像は環境省の公式サイトにより引用。

2023年6月から、とうとうアメリカザリガニも販売することや野外に放流することが禁止になることが改正外来生物法の施行令で決まりました。

 

今のところ捕獲したり飼育や譲渡に関しては規制がないため、現在飼育しているアメリカザリガニは最後まで責任を持って飼育するか、代わりに育ててくれる方に譲渡するか、最悪の場合は冷凍するなどして殺処分してしまわなければいけません。

つまり、アメリカザリガニといえど、これから安易に捕獲したり飼育したりはできなくなってしまったたということです。

 

 

仮に特定外来種のザリガニを飼っているのがバレたらどうなるの?

どうせバレないからいっか』なーんて簡単に考えていると、どうやら大変なことになってしまうようです。

 

こちらが驚愕の罰則です!

  • 個人の場合100万円以下の罰金、または1年以下の懲役
  • 法人の場合5,000万円以下の罰金
上記は「ペット等の目的」の場合の罰則で、密輸や販売目的、それに無許可で野外に放した場合は、個人で最大300万以下の罰金または3年以下の懲役法人の場合は1億円以下の罰金となっています

 

ザリガニで300万の罰金は、さすがにキツイです(笑)注意しないといけません。

 

まとめ:ザリガニが飼育禁止に!? 飼ってはいけない種類や見分け方を解説

まとめ:ザリガニが飼育禁止に!? 飼ってはいけない種類や見分け方を解説

今回は、ザリガニの特定外来生物の見分け方について解説してきました。

 

最後に本記事をまとめると…

  • 日本には「ウチダザリガニ」「二ホンザリガニ」「アメリカザリガニ」の3種類が生息している
  • その中で「ウチダザリガニ」は、飼育・販売・放流が禁止されている
  • 「ウチダザリガニ」の見分け方は、ハサミの根元に白い斑点がある
  • 「ウチダザリガニ」は大きく、15~20センチにもなる

 

ザリガニもしっかり確認しないと、なかなか見分けが付きにくいですよね。

 

最近では品種改良されて、アメリカザリガニや他のザリガニも青色や白い色の個体なども売られているので、色で判別するのは危険です。

環境省公表の「同定マニュアル」にも詳しい解説がありましたので、あわせて見ると更にわかりやすいと思います。

 

以上、今回は特定外来種ザリガニの見分け方の解説でした。

 

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